肝臓
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60 巻 , 10 号
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症例報告
  • 山岡 賢治, 児玉 健一郎, 河岡 友和, 難波 麻衣子, 内川 慎介, 大屋 一輝, 盛生 慶, 中原 隆志, 村上 英介, 山内 理海, ...
    2019 年 60 巻 10 号 p. 358-365
    発行日: 2019/10/01
    公開日: 2019/10/03
    ジャーナル フリー

    76歳,男性.胆囊摘出後フォローアップの腹部超音波検査で肝に増大傾向のある腫瘍性病変を認めた.腫瘍は肝S2に34×31 mm大の境界明瞭,内部均一,低エコー腫瘤であった.単純CTでは低吸収,造影CTで早期濃染したが平衡相でwash outを認めなかった.S2以外にもS4,S7にも結節を認めた.造影超音波検査では動脈優位相で全体が均一に濃染されたが門脈優位相では濃染効果の遷延を認め,後血管相ではdefectとして描出された.MRIではT1強調画像で低信号,T2強調画像,拡散強調画像で高信号を呈し,造影では動脈相で高信号,門脈相,肝細胞相で低信号となった.Positron emission tomography CTでは肝の病変にはFDG集積を認めたが,他臓器への集積は認めなかった.病理組織検査で肝平滑筋肉腫と診断し外科手術を行った.現在手術療法から5カ月経過したが再発なく生存中である.

  • 野口 達矢, 千住 猛士, 荒武 良総, 杉本 理恵
    2019 年 60 巻 10 号 p. 366-372
    発行日: 2019/10/01
    公開日: 2019/10/03
    ジャーナル フリー

    症例は23歳 男性.幼少時に高ガラクトース血症を指摘されていた.検診の肝機能異常を契機に肝外側区に突出する9 cm大の肝腫瘍を指摘された.CT,MRIで肝外側区肝細胞癌,右肝多発良性腫瘤,先天性肝内門脈中肝静脈シャントと診断された.肝細胞癌に対しては肝部分切除術(S2/S3),右肝多発腫瘤は経過観察の方針となった.病理組織所見では中分化型肝細胞癌であり,非腫瘍部では門脈の狭窄や狭小化が顕著であり,周囲肝組織の高度なうっ血や,肝細胞変性・萎縮・過形成性変化が認められ,門脈体循環シャントに起因する病態と考えられた.

  • 太田 英夫, 横山 茂和, 三浦 勇人, 松野 裕旨, 武岡 奉均, 小西 健, 岡田 一幸, 飯尾 禎元, 福永 睦, 小林 研二
    2019 年 60 巻 10 号 p. 373-381
    発行日: 2019/10/01
    公開日: 2019/10/03
    ジャーナル フリー

    症例は84歳男性.HBs抗原陽性.肝S2の肝細胞癌に対しPEITを計9回施行されていた.PEI施行の上で完全著効後5年経過後の1月に肝B2に限局した胆管拡張を伴う胆管炎疑いで消化器内科に入院された.PIVKA-II上昇を認めず腫瘤も認めなかったが,同年4月の腹部造影CT検査動脈相で横隔膜直下の肝S2に30×22 mm大の早期濃染像を認め当科紹介となった.胆管侵襲を伴うcT3cN0cM0のStage III肝細胞癌と診断し,肝左葉切除・左側尾状葉切除・胆囊摘出術を施行した.腫瘍は左肝静脈左側近傍に4.3 cm大の腫瘍として存在した.病理結果は中分化型肝細胞癌でvp3,vv0,va0,b3,im0,T3,N0,M0のStage IIIであった.もしPEI施行により血管や胆管とのシャントが形成された状況で,同部位で再発を来した際には脈管侵襲を伴った形で再発する可能性があると思われた.

  • 西牧 宏泰, 岸 庸二, 赤星 径一, 奈良 聡, 江崎 稔, 平岡 伸介, 島田 和明
    2019 年 60 巻 10 号 p. 382-387
    発行日: 2019/10/01
    公開日: 2019/10/03
    ジャーナル フリー

    症例は76歳女性,検診にて肝機能異常を指摘され,近医で精査,肝右葉の径16 cmの肝細胞癌の診断で紹介受診した.ICG15分停滞率24.3%,予測残肝容積448 ml(全肝容積の42 %)であったため経皮経肝的門脈塞栓術施行し,その44日後,肝拡大右葉切除術を施行した.前区域を中心とする12 cm大の類球形結節型腫瘍であり,割面にviable腫瘍領域は認めなかった.門脈塞栓術をきっかけに腫瘍の完全壊死をきたしたと考えられた.

短報
  • 小林 智夫, 赤羽 武弘, 宮崎 豊, 梅津 輝行, 諸沢 樹, 木村 修, 長崎 太, 木田 真美, 木皿 典宏, 山川 暢, 菅野 記豊 ...
    2019 年 60 巻 10 号 p. 388-391
    発行日: 2019/10/01
    公開日: 2019/10/03
    ジャーナル フリー

    We examined 1388 patients with chronic liver disease type C without liver cancer history who achieved sustained virological response for 24 weeks or more (SVR24) with direct acting antiviral (DAA) treatment. We assessed the carcinogenic status and investigated liver carcinogenesis predictors. Overall, we identified 39 patients with liver cancer for a cancer rate of 2.8%. We identified the FIB4 index at SVR24 determination as a liver carcinogenesis marker and determined its cutoff value at 3.06. The survival prognosis after achieving SVR was significantly worse in patients with liver carcinogenesis than in those without it. The cumulative risk at 1 year and 6 months after DAA treatment was also higher in patients with liver carcinogenesis (0.055) than in those without it (0.002). The onset of liver cancer is associated with prognosis after achieving SVR; therefore, early detection and treatment of liver cancer are necessary to improve the prognosis of these patients.

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