肝臓
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症例報告
進行肝細胞癌に対するアテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法開始直後に発症した腫瘍の胆囊穿破による胆道出血の1例
庄司 裕佳子千住 猛士森田 祐輔田中 ゆき杉本 理恵
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2023 年 64 巻 10 号 p. 497-503

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抄録

進行肝細胞癌に対するアテゾリズマブ(Atezo)+ベバシズマブ(Bev)併用療法開始直後に発症した腫瘍の胆囊穿破による胆道出血の1例を報告する.症例は70代男性.進行肝細胞癌に対して,day1に一次薬物療法としてAtezo+Bev併用療法を導入したところ,day2に心窩部痛が出現した.Day3に腫瘍の胆囊穿破による胆道出血から胆管閉塞を来したと判断し,緊急ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査)で胆道ドレナージを行った.腫瘍からの出血に対しては,day6に腫瘍血管A6に対してTAE(肝動脈塞栓療法)を施行した.Bevが胆道出血に関与したと考えられ,Atezo+Bev併用療法は中止し,レンバチニブ(Len)を導入し,その後のCTでは腫瘍の縮小を認めた.

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© 2023 一般社団法人 日本肝臓学会
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