肝臓
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エタノールによる肝脂質生合成に対するオルニチンアスパルテートおよびビタミンB6の作用
中村 治雄石川 昌子
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1975 年 16 巻 8 号 p. 488-494

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抄録
エタノールによる血液,肝総コレステロールの増加はオルニチンアスパルテート,およびオルニチンアスパルテート+ビタミンB6の併用で抑制されなかったが,エタノールによる肝脂酸合成の増加と肝コレステロール生合成の低下は,ともにオルニチンアスパルテートおよびオルニチンアスパルテート+ビタミンB6で抑制された.オルニチンアスパルテートおよびビタミンB6はともに単独では肝コレステロール生合成を抑制し,肝脂酸の生合成を増加した.またオルニチンアスパルテートはエタノールの血液からの消失および組織での代謝速度をました.オルニチンアスパルテートおよびオルニチンアスパルテート+ビタミンB6の併用はエタノールによる脂質代謝異常を部分的に正常化する作用がある.
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© 社団法人 日本肝臓学会
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