肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
ISSN-L : 0451-4203
副肝の一例
藤原 徹常光 謙輔上田 興太郎難波 晃後藤 彰夫須原 銀兵衛元井 信
著者情報
キーワード: 副肝
ジャーナル フリー

1978 年 19 巻 1 号 p. 82-85

詳細
抄録
副肝は肝臓の奇形のなかでも特に稀で,外国では1861年,Wagnerにより,また我国では1913年,内藤らにより最初の症例が報告されて以来,その報告例は現在までのところ20数例にすぎない.最近われわれは,45歳,男子の胆石症の手術に際し,偶然に胆嚢底部漿膜面に付着した褐色,弾性軟,示指頭大の副肝を認めた.この副肝は主肝とは連続性はなく,組織学的にもほぼ正常の肝としての構築を示し,またその柄部,及び胆嚢壁内に胆嚢内に通ずると考えられる細い胆管を有していた.
著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事
feedback
Top