肝臓
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実験的急性肝不全モデルの生存率に及ぼす免疫賦活剤の影響
溝口 靖紘久保井 広志阪上 吉秀関 守一小林 絢三山本 祐夫森沢 成司
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1988 年 29 巻 8 号 p. 1038-1042

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抄録

Propionibacterium acnes加熱死菌をマウスに静注し,7日後に少量のグラム陰性菌由来のlipopolysaccharide (LPS)を静注すると,ほとんどのマウスは広範な肝壊死を起こして死亡する.しかし,このような実験的肝障害を誘導する際に,免疫賦活作用をもつOK 432を投与すると,マウスの生存率は高くなり,肝の組織学的変化および血清トランスアミナーゼも著明に改善された.
以上の結果から本実験モデルの肝障害の誘導阻止に免疫賦活剤が何らかの形で重要な役割を果たしたと推測された.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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