肝臓
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PHB・YHBワクチン接種成績の比較と抗体価推移および無反応例の免疫学的背景の検討
竹内 直子星 順隆藤沢 洌
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1990 年 31 巻 3 号 p. 257-264

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抄録

B型肝炎ウイルスの院内感染予防を目的として医療従事者1,736名を対象に,人血漿由来HBワクチン(PHB vaccine)と遺伝子組替え酵母由来HBワクチン(YHB vaccine)の2種のワクチン接種を行い,その成績を比較した.併せてPHBワクチン接種群の抗体価の推移,および無反応例について細胞性免疫能を検討した.
HBs抗体陽転率および獲得抗体価の対比では,PHBワクチン接種群の抗体陽転率は86%に留まったが,獲得抗体価は平均CI 97, (RIA法)であったのに対して,YHBワクチン接種群の陽転率は99%と高率であったが,獲得抗体価は平均CI 39, (RIA法)と低値であった.PHBワクチン接種群203例の抗体価の推移ほ9ヵ月後に平均55%の低下率を示した.
またPHBワクチン3回とYHBワクチン1回,計4回の接種によっても無反応であった14例のうち,半数に細胞性免疫能の低下が認められた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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