抄録
全国825施設の協力により, 1994年1月1日より1995年12月31日までの2年間の原発性肝癌症例16,539例 (臨床診断/組織診断の判明16,476例) が日本肝癌研究会に登録された. 約96%は肝細胞癌, 約3%が胆管細胞癌であった. また, 追跡症例は13,465例であった. 本報告においては, これら新規症例を170項目に及ぶ疫学, 臨床病理学的事項, 診断, 治療について解析し, その主たる点について述べた. 特別集計としては, 追跡症例を含めて, 肝細胞癌, 胆管細胞癌, 混合型肝癌の治療法別生存率, 背景因子別生存率を算出した.