抄録
京都府舞鶴市において,夏秋施設栽培の万願寺とうがらしを対象に,ショクガタマバエを利用するバンカー法の効果を検証した。ショクガタマバエを維持するためのバンカー植物,代替餌として,ソルガムとヒエノアブラムシを利用した。本バンカー法を導入したハウスでは,慣行のムギ類,ムギクビレアブラムシ,コレマンアブラバチを利用するバンカー法を導入したハウスに比べ,万願寺とうがらし上での害虫アブラムシ類の発生密度,発生頻度が抑制された。また,ショクガタマバエを4回放飼したハウスでは,およそ3ヶ月にわたってショクガタマバエの個体数がアブラムシ類の増殖抑制に必要なレベルに維持された。