抄録
メロンえそ斑点ウイルスを媒介するOlpidium bornovanus の土壌中の動態を把握することは,メロンえそ斑点病の被害回避を図る際に重要である。そこで,nested PCR を用い,被検土壌の本菌汚染程度を段階的に検出する検出法の開発を試みた。被検土壌から抽出したDNA を鋳型とする直接検出法では,O. bornovanus 汚染土壌からnested PCR のsecondary reaction でのみ菌が検出され,段階的な検出はできなかった。一方,被検土壌を宿主植物であるメロンへ添加後,1または2週間栽培した宿主根から抽出したDNA を鋳型とする間接検出法では,菌の培養期間とnested PCR の段階の組み合わせで検出限界が異なり,この検出限界の差に基づき,菌の汚染程度が段階的に検出できる可能性が示唆された。更に,簡易DNA 抽出法や検出能の高いポリメラーゼの利用により作業や検出日数短縮等の省力化が可能であった。