抄録
ビニールハウス内でジャガイモヒゲナガアブラムシを接種したナスやピーマンにギフアブラバチを放飼して,株上のアブラムシ個体数の変化を調査した。ギフアブラバチ放飼ハウスでは,ジャガイモヒゲナガアブラムシはナスやピーマンの株上から急速に減少し,アブラバチ放飼(調査開始)5日後には 20%未満となった。ジャガイモヒゲナガアブラムシを接種していない株に移動した個体は約 11%だった。ギフアブラバチ無放飼ハウスでは,ジャガイモヒゲナガアブラムシは調査開始9日後にナスで約 60%の個体が残存していた。ピーマンでも調査開始5日後まで約 60%の個体が残存していたが,その後,ナナホシテントウ成虫の侵入によって残存個体が減少した。モモアカアブラムシを用いて行った同様の試験では,ギフアブラバチの放飼の有無にかかわらず,概ね 80%以上のモモアカアブラムシが株上に残存した。以上の結果から,ギフアブラバチの放飼は,ナスやピーマン上のジャガイモヒゲナガアブラムシの個体群密度を速効的に減少させることを明らかした。