2019 年 61 巻 p. 1-8
春どりのスナップエンドウで発生するナモグリバエ類と寄生蜂の発生消長と種構成を調べた。ハモグリバエ類のマインが付いているスナップエンドウの葉を定期的に採集し,室内で羽化させて種を明らかにした。三重県津市では,調査を行った1月から4月のすべての期間において,ナモグリバエChromatomyia horticolaと寄生蜂による寄生が確認された。寄生蜂については,Halticoptera circulus,Diglyphus isaea,Dacnusa nipponica,Diglyphus minoeusなどが多く採集された。広島県福山市で行った同調査では,Da. nipponicaが多く採集され,熊本県合志市では,H. circulus,Da. nipponica,Opius spp.,Di. isaeaが多かった。以上の結果から,三重県津市と熊本県合志市では,H. circulusがナモグリバエ寄生蜂の優占種であったのに対して,広島県福山市ではDa. nipponicaが優占種であり,地域間での違いが明らかになった。