2020 年 62 巻 p. 79-84
ダゾメット粉粒剤の土壌深層への消毒効果向上を目的として,湛水処理と組み合わせた消毒方法を検討した。ダゾメット慣行処理では,MITCガス濃度は作土層で高く,深層では検出限界値以下となったのに対し,湛水処理と組み合わせ方法では,深層からもMITCガスを検出することができた。トマト青枯病菌に対する消毒効果は,60 kg/10 a処理では深層まで効果が高かったが,30 kg/10 a処理では効果が劣った。青枯病甚発生の現地圃場では,定植前の4月にダゾメット粉粒剤(60 kg/10 a処理)と湛水処理を組み合わせた土壌消毒を実施し,抵抗性台木の接ぎ木栽培を行うことによって,発病株率を 0~2.8%まで低減することができた。以上のことから,処理量 60 kg/10 aのダゾメット粉粒剤と湛水処理を組み合わせることによって,土壌深層のトマト青枯病菌に対する消毒効果が向上することが示唆された。