1997 年 47 巻 1+2 号 p. 33-43
1993年4月27日群馬県万場町に林野火災が発生した。火災は飛火延焼拡大し,被害は県下で最大規模に達した。鎮火後著者が火災の状況を調査した結果,延焼拡大には風と地形が大きく影響していることが推定された。
本論文は万場町の火災を例にとり,局所地形解析と火災の延焼速度を解析し,林野火災の被害区域予測法を開発したものである。本論文の予測法は,まず対象地域の地形構造を分析し,風に関する地形分類図を作成する。そして風向や延焼速度をもとに,風に関する地形分布図によって火災の危険性を予測し,延焼予測を行うものである。
(オンラインのみ掲載)