高強度コンクリートを使用する部材の耐火性能を確保する目的として,ポリプロピレン短繊維(PP繊維)を混入した設計基準強度(Fc)60~150N/mm2の高強度RC柱の載荷加熱実験を行い,以下の事を明らかにした。
1)Fc60はPP繊維を混入しなくとも爆裂が生じない。保有耐火時間は3時間が得られる。
2)Fc80~Fc150ではPP繊維を混入しないと爆裂が発生する。Fcは高いほど爆裂規模が大きくなり,保有耐火時間は減少する。
3)PP繊維を混入すると爆裂抑制効果がある。3時間の保有耐火時間を満足するPP繊維の混入量は,Fc80で0. 055vol%以上,Fc100で0. 10vol%以上,Fc130とFc150では0. 33vol%以上と推定される。
(オンラインのみ掲載)