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市販ペットボトル飲料23製品の細菌検査を行ったところ、開封直後の飲料からは細菌が検出されなかった。大腸菌(E. coli K12)または唾液0.1ml中に含まれる細菌で人工汚染した飲料(汚染時の細菌数; 106c.f.u./500ml飲料)を、5℃、22℃、37℃で24時間保存すると、pH4.5以下の酸性飲料では細菌が死滅したのに対し、pHが6∼7の中性付近の飲料(主に茶系飲料)では、5℃の冷蔵では生菌数は増加しなかったが、22℃や37℃での保存中には保存前の4∼35000倍にまで生菌数が増加した。結果から、ペットボトル飲料を携帯して利用する利用者に対し、飲用時には唾液の混入を極力避け、常温で長時間携帯しないよう、メーカー側が注意を促す必要があると考えられた。