一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1Ba-4
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地域生活文化と連携した教育方法改善に関する研究 I
*可部野 和子河内 久美子粟津原 理恵
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抄録

【目的】短期大学の社会的使命のひとつに,地域との連携および交流があげられる.本学の生活文化学科の中には、衣・食・住の関連分野を設置しており,これらの社会的活動が相互の活性化に繋がることと考える.そこで,本学がある金沢にも数多くの地場産業があり,その中でも,様々なものに利用されている「金箔」に着目した.本学短期大学生が「金箔」をどのように捕らえているか,また,「金箔」と地場産業,生活文化との関連に気付くことができるかなどを調査し追求する.【方法】被験者は、本学短大生19歳_から_20歳とした.実験条件は,2人一組とし,何もアドバイスを行わないグループとこちらからアドバイスを与えながら進めていくグループに分けた.第一段階,第二段階,第三段階,まとめとそれぞれに1週間ずつ与えて,行動表,行動内容を記入し提出させた.【結果】何もアドバイスを行わないグループにおいては,条件を提示しなければインターネットからの情報のみで進めてしまい,実際に目で見て,手で触れることのできる地場の産業でさえ画面上でしか学ばない危険性がある.ここには,IT化が進んだ豊かさが裏面に出た結果となった. また,近年,小・中・高の「総合的な学習の時間」においてもこの地場産業に関連した学習が見受けられる.そのため,「総合的な学習の時間」を学んできた生徒が入学してくる今後,地域と密着した家政系短期大学としての授業形態を提案したい.

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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