一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 2P-10
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月経周期内の体組成および安静時代謝量
*末田 香里
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抄録

目的 月経周期内で体重の変化、むくみ等を訴える女性が多い。本実験では、最新の精密機器で測定し、月経周期内での体組成、安静時代謝量を検討した。方法 被験者は本学2_から_4年生27名(21.1±1.7歳:Mean±SD)、正常月経周期(29.6±4.0日)をもつものとした。被験者は基礎体温を3ヶ月継続して測定し、月経周期の月経期、卵胞期、排卵期および黄体期を確認し、一定時刻(空腹時)に測定した。体組成は、Body Composition Analyzer In Body3.2(BIOSPACE)で、安静時代謝量・呼吸商(RQ)は、呼吸代謝測定装置VO2000(Medical Graphics Corporation)で測定した。統計処理は統計ソフトSPSS(12.0J for Window)用い、月経周期内変動は対応のある一元配置分散分析(ANOVA)後、Scheffeによる多重比較で検討した。結果 体組成:1)体重は、月経期・卵胞期・排卵期および黄体期の4期で差はなかった。体脂肪率、筋肉量も月経周期4期で差はなかった。2)総水分量は、月経周期の4期で差はなかった。外液量は、月経期に比して卵胞期に低い月経周期内変動が認められ、また浮腫率(外液量/総水分量)も月経期に比して卵胞期に低い月経周期内変動が認められた。安静時代謝量:1)呼吸商(RQ)ならびに安静時代謝量は月経4期で差はなかった。2)RQ値が0.7_から_1.0のもの(n=18)に限ってみると、安静時代謝量は、4期で差はなかったが、RQは月経期に比較して黄体期で有意に低い月経周期内変動がみられた。黄体期においては、エネルギーとして脂質が代謝されやすいと推察された。

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