一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
58回大会(2006年)
セッションID: 1P-20
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ポスター発表
ういろうの物性に及ぼす各種原料粉配合比の影響
*佐藤 生一中島 千枝山澤 正勝
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抄録

【目的】現在市販されているういろうに使用されている原料粉は、米粉、小麦粉、小麦デンプン、あるいはそれらの組み合わせ、など非常に多様である。さきに、各種原料粉の特徴とういろうの物性に及ぼす影響について報告した。本研究では、ういろうの物性に及ぼす各種原料粉配合比の影響について検討したので報告する。【方法】1.原料:各種原料粉(米粉、小麦粉、小麦デンプン)および砂糖(グラニュー糖)を使用し、原料粉は各種配合比で実験に供した。2.ういろうの調製:原料配合は原料粉23%、砂糖26%、水51%とし、原料粉の特性に応じて湯がき後あるいはそのままポリ塩化ビニリデンケーシング(直径30_mm_)に充填し、沸騰水中で60分間湯煮した。湯煮後直ちに水中で30分間冷却し、24時間冷蔵庫で保管した。3.原料粉の吸水力の測定:デンプンの吸水量の測定法に準じ、原料粉1g当たりの吸水量を測定した。4.原料粉の加熱による粘度変化の測定:RVAを使用し、各種原料粉の水あるいは砂糖糖液の加熱・冷却中の粘度変化を測定した。5.ういろうの物性測定:レオメーターを使用し、破断強度、破断凹みの大きさおよび付着力等を測定した。【結果】各原料粉の配合比1:1で調製したういろうの物性は、(1)米粉と小麦デンプンとの配合では、米粉単独の場合に比べ破断強度および凹みが大きくなった。付着伸びは小さくなったが付着力は変化しなかった。(2)米粉と小麦粉との配合では、米粉単独の場合に比べて破断強度および凹みは多少大きくなったが、付着力および付着伸びに変化はなかった。(3)小麦粉と小麦デンプンとの配合では、小麦粉単独の場合に比べ破断強度および付着力は大きくなり、破断凹みは小さくなった。また付着伸びの変化はなかった。

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© 2006 一般社団法人 日本家政学会
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