一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
60回大会(2008年)
セッションID: 2P55
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2日目ポスター発表
成形型布おむつの取り扱い特性
*植竹 桃子正地 里江
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抄録
目的 乳幼児用のおむつは、現代では紙おむつが主流となっている。しかし、紙おむつのつけ心地は宣伝されているほど快適ではない上、循環型社会の構築の観点からは、布おむつの使用についての検討も必要と考える。本研究では、布おむつの中でも輪型に並んで販売されている成形型布おむつについて、屋外乾燥を中心とした取り扱い特性を検証する。
方法 (1)実験試料:A社(一般的な大手ベビー用品メーカー)製の成形型布おむつ及び比較対象として輪型布おむつ (2)屋外乾燥実験および測定項目:5季節(初夏、梅雨、真夏、秋、冬)に屋外乾燥実験を行った。実験は、成形型・輪型各18枚のおむつを水に充分浸漬後、1分間脱水し、11時から16時まで屋外に干して乾燥させた。乾燥開始時から1時間間隔でおむつ重量を測定し、同時に触感による乾燥の程度の評価も行った。 (3)分析方法:開始時から1時間間隔の含水率を算出し、経時に伴う含水率変化を考察した。また、触感による乾燥の程度の判定結果から、おむつの部位による乾燥のしかたを比較した。
結果 (1)店頭での布おむつの種類・品数は、紙おむつに比べて極めて少ない。成形型,輪型布おむつを適切に選択・使用するには、それぞれの特性の明確化が必要となる。 (2)成形型布おむつを使用可能な程度に乾かすには長い時間を要し(輪型1~2時間,成形型4~5時間)、かつ外気に触れる面が変わるように干し方を換える必要がある点が、輪型と異なる。 (3)おむつハンガーに干す所要時間や、乾燥後に折り畳む手間の有無等を考慮しても、成形型は輪型に比べて必ずしも取り扱い易いとは言えない、と考えた。
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© 2008 一般社団法人 日本家政学会
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