一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
60回大会(2008年)
セッションID: 3P63
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3日目ポスター発表
高校生の身体装飾意識
-採用者・非採用者の比較を中心に-
*松岡 依里子中川 早苗
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抄録

【目的】近年、衣服による自己表現だけでなく、加えてピアス、ヘアカラー、化粧などを積極的に取り入れ、身体による自己表現を楽しむ高校生が増え、身体のファッション化が進んでいる。しかし、これらの身体装飾を採用した人と採用していない人では、身体装飾に対する意識に相違があると推察される。そこで本研究では、高校生の採用者、非採用者の身体装飾意識についての相違を、質問紙による調査をもとに明らかにし、考察した。
【方法】神奈川県の高校生を対象に、2006年11月、質問紙によるクラス単位での集合調査を行った。有効回答数男子60名、女子100名である。まず身体装飾(ピアス、ヘアカラー、眉を整える、アイメイク、ダイエットなど) について採用者と非採用者に分け、それぞれの意識(39項目)との関連を見るために、クロス集計を行い、その差異について比較検討した。また独自性欲求、ファッション採用時期との関連についても検討した。
【結果】クロス集計結果から、危険率5%内で有意であった項目は以下のとおりである。ピアス採用者は、「かっこいい」「大人っぽい」「おしゃれだ」、ヘアカラー採用者は、「黒い髪は重たいから」「気分を変える」「イメージチェンジできる」「ファッションと合わせやすい」、眉を整えている人は、「感性や個性の表現」「おしゃれを楽しむ」「他者との差異」「自分を変身させる」と思っている人が多く、アイメイク採用者は加えて、「目立つため」と思っている人が多いことが分かった。またファッション採用時期の早い人は、ピアス、ヘアカラー、アイメイク、眉を整える、ダイエット採用に積極的であることがわかった。

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© 2008 一般社団法人 日本家政学会
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