一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
66回大会(2014年)
セッションID: 3P-47
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ポスターセッション 5月25日
中学生の骨量に関与する要素の検討
*大森 桂姉崎 千佳
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抄録

目的 生涯にわたる骨の健康のためには,成長期により高い骨量を得ることが重要である.本研究は,骨量の増大に効果的な健康教育の方法について検討するための基礎資料を得ることを目的とし,中学生を対象に,骨量の実測並びに食習慣,食に関する知識および食事内容等について調査し,骨量との相互関連性を分析した. 方法 調査対象は山形市内の公立中学校に通う2年生男女計210名であり,調査時期は2013年7~9月である.骨量は,超音波骨評価装置により踵骨の超音波音速および透過指標を計測し,音響的骨評価値(OSI)を算出した.また,小魚類や給食以外の牛乳等の摂取頻度,調査当日の朝食の内容,行事食や郷土料理に関する知識等について質問紙法により調査した. 結果 対象者のOSI(×106)の平均値は2.6±0.3であり,有意な性差は認められなかった.朝食内容について分類・集計した結果,男子は主食+主菜の組合せが最も多く,女子では主食+主菜+副菜または果物の組合せが最多であった.家族との食べ物に関する会話の多い群は少ない群に比べて郷土料理等の知識の得点が高く,さらに,男女いずれにおいても知識の高い群は,OSIも高い様子が見られた.このことから,成長期における骨量の増大には,家庭での食に関する会話を促し,子どもの食に関する知識を高めることが重要であることが示唆された.

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© 2014 一般社団法人 日本家政学会
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