一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
67回大会(2015年)
セッションID: 3D-11
会議情報

口頭発表 5月24日 家族・家政教育・家庭経営・経済
教員の掃除指導の相違が児童の掃除取組に与える影響
大竹 美登利*藤原 玲子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

<目的>2009年度から小学校の学校掃除における教員の指導が、児童の掃除の知識技術の習得や取組みに与える影響について研究を行ってきた結果、教員が指導計画に基づき指導に取組むことや、家庭での掃除の取組みが、掃除の技術習得や理解の向上に影響を与えることがわかった。そこで本研究では、企業が取組む教員セミナーや児童対象の出前授業が児童に与える影響を明らかにすることを目的とした。具体的には、「教員セミナーのみ」受講した教員から指導を受けた児童、「出前授業のみ」受講した児童、セミナーを受けた教員から指導を受け出前授業も行った「両方」の児童の掃除に対する意欲・関心・取組姿勢の相違を分析した。 
<方法>教員には指導内容、児童の取組姿勢、企業の社会貢献活動に期待するもの等を、児童には指導の取組前後に掃除に対する意欲・関心・取組姿勢のアンケート調査を実施した。児童の調査結果は、「教員セミナーのみ」「出前授業のみ」「両方」に区分し比較検討した。
<結果>教員については「両方」に取組んだ教員が最も積極的に取組みを行っていた。児童は「出前授業」より「教員セミナー」「両方」のグループの方が掃除を楽しいと考え、家庭の掃除にも積極的に参加していたが、知識の習得に自信を持っているのは「出前授業」「両方」のグループであった。教員セミナーに参加した教員が指導することで掃除に対する児童の意欲を引き出し、出前授業によって掃除の知識や技術の習得度が増し、両方では双方の効果が出ることがわかった。

著者関連情報
© 2015 一般社団法人 日本家政学会
前の記事 次の記事
feedback
Top