一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
67回大会(2015年)
セッションID: 3I-11
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口頭発表 5月24日 食物
グリーンナッツオイル摂取が生体内のDHAおよびEPAに及ぼす影響
*大岩 倫子竹山 恵美子
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抄録

目的 n-3系脂肪酸であるα-リノレン酸はヒト体内で一部DHAやEPAに変換される。DHAおよびEPAは、冠動脈疾患や認知能の悪化等に対する予防効果が期待されている。そこで、α-リノレン酸を多く含むグリーンナッツオイル(GNO)を摂取した生体内におけるDHAおよびEPAへの変換を調べた。また、ストレスがそれらのDHAやEPAに及ぼす影響について検討した。
方法 4週齢の雄ICRマウスを用い、1週間予備飼育後、それぞれGNO投与群(GNO群)とコーンオイル投与群(CO群)に分け6週間飼育した。その内、最後の2週間は各投与群をストレス負荷群、非ストレス負荷群に分け、ストレス負荷群には拘束ストレスを与えた。また、予備飼育終了時および飼育終了時に行動試験としてY字迷路試験を行った。解剖後、各臓器中脂肪酸を抽出しガスクロマトグラフィーで分析を行った。ガスクロマトグラフィーはGC-4000型、カラムINTERCAP PureWaxを使用した。
結果 マウス赤血球膜および肝臓では、n-3系脂肪酸総量はGNO群の方がCO群よりも有意に高く、n-6系脂肪酸総量はCO群の方がGNO群よりも有意に高かった。また脳では、ドコサテトラエン酸およびn-6系DPAがCO群で有意に高く、n-3系DPAはGNO群のみに検出された。また、有意差はなかったものの、ストレスを負荷しなかったGNO群はストレス負荷GNO群よりDHAが高い傾向が認められた。

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