一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
67回大会(2015年)
セッションID: 3P-58
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ポスター発表 5月24日 被服
マンガに描かれる袴着装キャラクターの分析
*小出 治都子熊谷 伸子佐藤 真理子
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抄録

目的:日本発の有力なソフトパワー“マンガ”は、今や“MANGA”として海外でも市民権を得ており、日本の文化を広く知らしめる上で貢献している。海外で認知度の高い日本のマンガにおいて、袴を身に着けた人物の活躍が目立つ。袴は、クールジャパンを発信する際、有効な民族衣装と考えられる。本研究では、マンガに描かれる袴着装キャラクターの分類と考察を行う。

方法:Japan Expo開催以降(1999~)に日本で発刊されたマンガにおける袴着装キャラクターをカテゴリーマップにより分類した。

結果:袴着装キャラクターが登場するマンガは、「歴史もの」と「現代もの」に分けられた。少年マンガ・青年マンガにおいては、バトルマンガ(多くは刀で戦うシーン)での登場が多く、「歴史もの」では日常での袴姿も見受けられるものの、「現代もの」ではハレの日や特別な日、特別な職業が描かれる際に、袴着装キャラクターが登場した。少女マンガにおいては、「歴史もの」、「現代もの」共に、“奥ゆかしく知的で可愛い”キャラクターとして位置づけられ、少年マンガとは異なり、日常に袴が取り入れられる場合が多かった。なお本研究は、科研費26350082(基盤C:袴の機能性研究-世界に発信する”Hakama is cool”-)の助成を受けて行なった。

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