一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: 2E-01
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口頭発表 5月28日 食物
卵殻粉添加による食パンのカルシウム強化および低塩の効果
*島村 綾岡本 美冬峯木 眞知子
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キーワード: 卵殻粉, 低塩, カルシウム
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抄録

[目的]カルシウムは日本人にとって、不足しがちな栄養素である。消化吸収の高い卵殻粉を食パンに添加して、カルシウム強化及び卵殻粉のミネラルによる低塩化を試みた。
[方法]食パンの一般的な分量を用い、小麦粉の0,1,2,4,8,10%の卵殻粉を添加し、電気製パン機(Panasonic、SD‐BH103)で調製した。強力小麦粉(日清製粉(株))、カルホープ(キューピー(株))、砂糖、スキムミルク、食塩、有塩マーガリン、ドライイースト(日清製粉((株)))を使用した。出来上がり後、一時間放冷し、密閉容器に入れ室温で3日間保存した。調製した試料は、焼成直後、1日後、3日後の試料重量、レーザー体積計による体積・比体積、水分量、試料の色を測定した。テクスチャー測定は山電レオナー(RE2-3305B-1)を使用し、ロードセル20N、円形プランジャーΦ8mm、測定歪率90%、測定速度10mm/secで測定した。
[結果] 卵殻粉を添加したパンは、2%添加で100g中492㎎、8%添加で1916㎎も摂取できる。卵殻粉を添加したパンの体積では、いずれも無添加より低い傾向を示した。水分含有率は44.7~45.7%であった。卵殻粉を添加したパンの硬さは、無添加より高く、凝集性はやや低かった。8%添加試料では、塩分を半量及び2/3にして調製した結果、低塩できることがわかったが、卵殻粉を添加するとパンの体積がやや低かった。

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