一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: 2H-01
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口頭発表 5月28日 被服
5本指靴下の着用はパフォーマンスを向上させるのか
*貝淵 正人
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抄録



目的   5本指靴下の継続的着用によるパフォーマンスの効果と着脱に与える影響を明らかにし,高齢者への5本指靴下の推奨について検討すること.

方法   健常男子大学生12名を対象とし,普通靴下群と5本指靴下群に6名ずつ分け,1日8時間以上の着用を5日間行った.そして介入前後に重心動揺と反復横跳びの測定,靴下着脱時間の計測,主観的評価(履き心地の悪さと着脱困難感)を行った.

結果   2群間に重心動揺の変化は認めなかった.しかし,反復横跳びでは5本群において有意な向上を認めた.また,着衣時間,主観的評価においても5本群に有意な減少を認めた.理由として,重心動揺においては,対象が変化の少ない男子大学生だったことが考えられる.反復横跳びでは,前内側部の接地面積が広く,ストップ時に床を蹴りやすくなるため,素早く次の動作に移ることが可能となり,5本指群で向上を認めたと考える.主観的評価の変化は,継続的着用による慣れが生じたと考えられる.そのため,今後は高齢者への5本指靴下の推奨について明らかにすべく,着用期間を延長した再実験をおこなう必要である.

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