一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: 3E-12
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口頭発表 5月29日 家族
働く女性の家事育児における外的資源の利用
*藤田 智子坂本 有芳
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キーワード: 働く女性, 外的資源, 家事, 育児
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抄録

目的 女性の社会進出が進む一方で、男性の家事育児時間は増えていない。子育て中の働く女性が、家事育児において、どのような外的資源を利用しているのか、また利用における葛藤について明らかにする。
方法 仕事と子どもを持つ女性20人を対象に、1対2の半構造化インタビューを行った。スノーボールサンプリングによって対象者を募った。調査期間は2013年5月~2014年1月、所要時間は約1時間である。対象者の職場の会議室や大学のゼミ室などで行った。対象者に了解を得た上でICレコーダに録音し、文字起こしを行い1次データとした。
結果 対象者の第一子出産平均年齢は33歳で、継続就業をしながら第一子を出産した人は13名であった。利用している外的な資源は、自分や義理の親、祖父母、ファミリー・サポート、シルバー人材センター、ベビーシッターなどであった。自分や義理の親に手伝ってもらっている場合、融通が利いて助かる半面、甘えが出てルーズになる、育児に対する考えが対立するといった問題が起きていた。シルバー人材センターやベビーシッターなどの外部サービスの利用については、「やっぱり何か抵抗もあってお願いできなかった」というように、利用に対して心理的ハードルが高いようであった。なお、本研究は、お茶の水女子大学・社会連携室外部受託研究(代表者:石井クンツ昌子)の一部である「子の発達段階に応じたキャリア・デザイン研究会」(代表者:坂本有芳)の一環として実施した調査に基づく。

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