一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: P-039
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ポスター発表 5月27・28日 食物
コールドプレスジュース残渣を用いたグルテンフリー米粉パンの開発
*武智 多与理志和 睦高村 仁知畠中 芳郎
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抄録

目的 コールドプレスジュースはスロージューサーで製造したジュースで、製造時のジュース残渣には様々な機能性成分が含まれているため、食品としての利用価値が高いと考えられる。本研究では、コールドプレスジュース製造残渣を増粘安定剤として利用したグルテンフリー米粉パンの開発を目的とした。
方法 まず、未乾燥のジュース残渣はパン生地の水分量に影響するため、乾燥方法を検討した。次に、グルテンフリー米粉パン製造に適した発酵時間・発酵温度の検討を行い、グルテンフリー米粉パンの製造方法を確立した。その後、ネーブルオレンジから得られたジュース残渣を乾燥して得られた粉末をグルテンフリー米粉パン製造の際に添加した。ジュース残渣を添加したパンを調製し、物性値(生地の膨化度、生地の粘度、焼成パンの比容積、焼成パン切断面の観察、テクスチャー解析)の測定、および官能評価を行い、ジュース残渣の最適添加量を検討した。
結果 ジュース残渣の乾燥は電子レンジを用い、乾燥後、ミルで粉砕しふるいにかけることを繰り返すことで、ジュース残渣粉末を調製することができた。ジュース残渣粉末を添加した米粉パンは未添加の米粉パンと比べ、生地の膨化度、生地の粘度、焼成パンの比容積の測定において高い値を示し、官能評価において高い評価を得た。これらの結果から、ジュース残渣は、グルテンフリー米粉パンの製パン性を高めることが示唆された。

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© 2017 一般社団法人 日本家政学会
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