主催: (一社)日本家政学会
会議名: (一社)日本家政学会第69回大会
回次: 69
開催地: 奈良女子大学
開催日: 2017/05/26 - 2017/05/28
【目的】寝衣は睡眠に影響を及ぼすことが知られているが、着用実態の報告は少ない。本研究では学生の寝衣を調査し、実態を明らかにするとともに性差を検討した。
【方法】2016年6月に、東北の学生1167名を対象としてアンケート調査を行った。有効回答数は1140名(男315名、女825名)、回答率は97%であった。調査項目は就寝状況、居住状況、寝衣の要求性能、着用時の行動、洗濯頻度であった。
【結果】寝衣の上衣は、Tシャツ類(67%)、タンクトップ(36%)、下衣はジャージ(51%)、パジャマ(25%)の着用率が高かった。寝衣の要求性能では、動きやすさ(64%)、保温性(57%)、肌触り(51%)が高かった。寝衣着用時の行動では、家の中のみ(50%)、屋外のゴミ捨てに行く(28%)、コンビニ等に行く(30%)であった。寝衣で一日過ごすことのある学生は平日(22%)、休日(74%)であった。性差では、上衣のパジャマは男子(14%)より女子(21%)、上衣のジャージは女子(15%)より男子(21%)で着用率が高かった。寝衣の要求性能では、女子が動きやすさや保温性、サイズ、着脱しやすさ、価格が手頃の項目で男子より高かった。寝衣着用時の行動では、コンビニに行く頻度が男子(41%)で女子(26%)より高かった。
【結語】学生は寝衣として市販されている以外の衣服を着用し、寝衣の選択や要求性能、寝衣での行動には性差がある可能性が示唆された。
*本研究は日本家政学会東北・北海道支部の助成を受けて行われた。