一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: 3E-03
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口頭発表 5月28日 児童
人気のある絵本について
保育者および大学生を対象とした調査から
*岡野 雅子町田 阿祐実
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キーワード: 絵本, 保育者, 学生, 調査
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抄録




 

目的:絵本は保育にとって重要な教材であり、現代的なスト-リ-や作画のものも多く、人気がある。一方で、昔から読み継がれている人気の絵本もある。本研究は、人気のある絵本の移り変わりと人気のある絵本の特徴について明らかにすることを試みた。
方法:質問紙調査法で、30冊の絵本リストを提示し、北関東A市私立保育所15箇所の保育士200名と同地区の4年制大学保育者養成学科学生321名、計521名から回答を得た。
結果と考察:(1) [読んだことのある絵本]は「ぐりとぐら」(95.6%)「はらぺこあおむし」(95%)が多く、2000年代初版本は読んだこと無いが多い。[一番好きな絵本]は[子どもの頃]は「ぐりとぐら」が、[現在]は「はらぺこあおむし」が最多で、保育者群と学生群は同じであった。(2)保育者が知っている絵本の最多は「はらぺこあおむし」(100%)で、半数以上の保育者が1990年代初版本15冊のすべてを知っていた。 [保育士が子どもに読み聞かせたい絵本]は「はらぺこあおむし」(72.5%)「おおきなかぶ」(58%)「ぐりとぐら」(56%)で、これは好きな絵本の上位でもある。(3)保育士が[子どもに人気のある絵本]と回答した最多は「はらぺこあおむし」、提示したリスト以外では「アンパンマン」「ノンタン」で、「ねないこだれだ」などおばけ系も人気があった。(4)これらの結果から、昔から読み継がれてきた絵本は現在も人気があり、子どもの頃に好きだった絵本は現在も好きな場合が多いことが明らかとなった。

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