一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
70回大会
セッションID: 3Q-10
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口頭発表
中学生・高校生の部活動における仲間関係
吉川 はる奈*佐藤 朝夏
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キーワード: 部活動, 仲間関係, 高校生
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抄録

目的 部活動は「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」と現行学習指導要領で示されているが、スポーツ庁が平成28年に実施した「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」では中学2年生男子85%、女子89.2%と全体の9割近い生徒が部活動に所属している。本論では、中学生、高校生が部活動において形成する友人関係の特徴から、部活動での経験を通した生徒の成長や悩みについて明らかにする。
方法 中学生、高校生計1091名を対象に部活動に対する意識と実態について自記入式質問紙調査(自由記述を含む)を行った。調査時期は2017年10月。
結果 中・高校生の97.5%の生徒が何らかの部活動に所属しており、そのうちおよそ90%の生徒が部活動を「楽しい」と感じていたことから、中学生、高校生にとって部活動が大切な時間になっていることがわかった。また部活動を「きつい」「厳しい」と感じる生徒は「楽しい」「誇らしい」と感じており、部活動を通して困難を乗り越えることが有用感につながることが示唆された。一方、部活動の負担感は中学生、高校生ともに活動時間外である「勉強との両立」で感じており、それは活動頻度のとらえ方にも否定的な影響を及ぼしていた。自由記述の回答からは、部活動の練習メニューを作成する悩み、チーム内のメンバー連携の困難、先輩や後輩との人間関係づくりの悩みなどが示された。

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