一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
70回大会
セッションID: P-158
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ポスター発表
保育内容(環境)教科書の実態調査
ー昆虫に着目してー
*渡部 美佳細井 香
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抄録

「目的」:「昆虫」は、子どもの身近な環境の一つである。それらを捕獲したり、観察、飼育したりするといった光景が日常的に見られる。その一方、保育者養成校で学ぶ学生の昆虫に対する苦手意識は高く(栗原他 2008,木村他 2016)、子どもの意識との乖離がみられる現状がある。これまでの子どもと虫との関わりに関する研究は、山下(2005)のように「小さな無脊椎動物」を含めてムシ類として扱っているものが多い。しかし、保育において利活用されている昆虫を生物学上の種のレベルで明らかにすることは、各々の昆虫の特徴を掴み、それらを有効に活用した保育の展開へと繋げられる可能性があるのではないかと考えた。そのため本研究では、保育内容(環境)の教科書でとり挙げられている「昆虫」の実態調査を行い、より具体的に保育で用いられる昆虫を明らかにすることを目的とした。
「方法」:国立情報学研究所情報サービスWebcat Plusにおいて抽出した、保育内容(環境)教科書20冊を収集した。これらの教科書の中から「昆虫」に関わる語を抽出し、それらを昆虫の分類に従って整理した。
「結果」:昆虫に関する記述がされていたページ数は4ページから48ページと教科書ごとに大きく異なっていた。また、総称が約半数で用いられていた。その一方、チョウ目やカメムシ目に含まれる昆虫は、標準和名で記述されている割合が高かった。

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