東京家政学院大学紀要
Online ISSN : 2434-7922
Print ISSN : 2186-1951
大学発地場産弁当の企画開発と栄養学的価値の検証、MICE 利用の可能性の追求
―低塩で野菜豊富な主食・主菜・副菜の揃った「八王子う MICE 弁当」―
三澤 朱実阿部 明恵樋口 誉誌子山田 正子
著者情報
研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2020 年 60 巻 p. 83-95

詳細
抄録

生活習慣病、栄養関連疾患の予防改善には減塩や野菜摂取量の増加が必要であるが、栄養士が献立作成に関与していない外食等ではこの対策が十分とは言い難い。人々の栄養バランスが良い食事摂取を支援することを目的に、低塩で八王子野菜豊富な主食・主菜・副菜の揃った弁当 2 種を大学で開発し、披露報告会で試食とアンケートを行った。弁当は食事バランスガイドの目標量、健康な食事(スマートミール)の基準(エネルギー量、エネルギー産生栄養素バランス、食塩相当量、副菜量)に合致し、栄養学的価値が高いことが立証された。日常食す弁当より薄味とされた一方で、とても美味しい(69.2%)と評価された。食育に繋がる弁当として事業化が望まれ、大学主催のシンポジウム(MICE)からも要望があった。地場産新鮮食材の味・香り、食感を生す献立開発により、低塩で副菜量が多くても美味しく、人々の減塩や野菜増加を導く健康な食事として、MICE 利用の可能性が示された。

著者関連情報
© 2020 本論文著者

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top