東京家政学院大学紀要
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60 巻
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  • ―大阪高裁平成30年8月30日判決(訴訟月報 65巻4号 623頁)をめぐって―
    松本 研二
    2020 年 60 巻 p. 1-15
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
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    嫡出否認の訴えは、提訴権者を夫のみとし、提訴期間を1年に限っている。大阪高裁は、父子関係の早期安定による子の利益の確保という立法目的に合理性を認め、区別と立法目的との間に一応の合理性があるとして、憲法14条1項及び 24条2項に違反しないと判断した。しかし子の利益は、親に情愛をもって育てられることに求められるべきであり、子自ら追及すべきものである。またドメスティック・バイオレンス(DV)事案では特に、妻を提訴権者とすべき必要性が高い。過去最高裁は、国籍法違憲判決で、立法目的の合理性及び区別と立法目的との間の合理性につき、厳格な合理性基準を用いた。また同判決や非嫡出子相続分差別違憲判決では、諸外国の立法動向や批准した条約の内容を重視した。尊属殺重罰規定判決では、旧家族制度的倫理観にもとづくことを理由に、違憲とする意見が出された。これらからは、現行の嫡出否認制度は、14条1項に抵触すると思われる。
  • ―24の国連子どもの権利委員会 General Comment から―
    齋藤 史夫
    2020 年 60 巻 p. 17-29
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/03/02
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    国連子どもの権利条約第15条は、「子どもの集会 ・ 結社の自由」を定めている。「子どもがその子ども時代を享受することを確保する」ことが日本の課題となっている中で、第15条に関する理解を深める必要がある。国連子どもの権利委員会が発表している 24のGeneral Comment(GC)から、国際社会における「子どもの集会 ・ 結社の自由」をめぐる論議の概要を見た。24のGCでは、子どもの権利の実現、理念の発展・深化に子どもが組織を形成し積極的に参加することが奨励されている。さらに、子どもの権利条約の各条文は全体が相互に関連しており「ホリスティック(holistic)」に理解することが求められるとして、ほとんどのGCで「市民的・政治的自由」に論及している。そして、2013年以降発表の休息・遊び・文化の権利(GC17)、思春期の子ども(GC20)、路上に暮らす子ども(GC21)に関するGCでは、第15条が独立した節・項目として取り上げられている。
  • ―特定技能「介護」の新設は社会にどのような影響を与えるのか―
    福嶋 美佐子
    2020 年 60 巻 p. 31-47
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
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    介護人材の変遷と外国人材受入政策を振り返ることで、特定技能「介護」の新設が介護人材全体にどのように寄与し、今後の社会にどのような影響を与えるのかを明らかにする。在留資格「介護」は「専門的・技術的分野」の在留資格のひとつであるにもかかわらず、介護職は他の職種ほど専門性が高いと見なされていない。その要因には、政策的側面と社会的側面がある。政策的には、財源と報酬の限界、公的資格者・無資格者の混在、入国ルートの複雑化、日本独自の資格、移民政策の否定があり、社会的には、女性化、非正規化・高齢化、外国人化がある。それらによる低賃金・高サービスの両立、不安定雇用による社会的評価の低下に、非熟練労働力としての在留資格「特定技能」に介護が組み込まれたことが加わり、介護人材全体の専門性が低く見られるようになってきている。
  • 黒田 久夫
    2020 年 60 巻 p. 49-66
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    The purpose of this study is to investigate ideal project-based learning (PBL) methods for the students studying home economics in women's university. To operate an ideal PBL, it is considered that harmonizing educational principle and interests of external organization is crucial, so I designed PBL to achieve competencies of problem-solving and identities of the students, as well as real profits of the external organizations. In this study I show two examples of PBL with food companies, and the result of survey to analyze attitude toward career development, gender, PBL, university education, and the impressions of the future home economics and women's university among students experienced PBL in the courses of food planning and development. Analysis indicates that PBL was effective in enhancing motivation for subjective learning and career development, and in improving communication skills. Finally, ideal PBL methods for the students studying home economics in women's university to develop better career is discussed.
  • ―シリアルを活用した料理に対する若年女子の思考調査―
    辻 雅子, 綿貫 仁美, 吉野 知子, 馬場 修, 網干 弓子, 林 一也
    2020 年 60 巻 p. 67-82
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
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    2005年に食育基本法が制定され、国は国民の栄養摂取状況を改善すべく食育推進基本計画に基づいて食育の推進を提唱している。しかし朝食を欠食する児童や若い世代の割合は増加している現状である。朝食として近年人気があるシリアルを用いた料理を食育に活用するために、若年女性を対象とし思考調査結果をテキストマイニング分析も含め検討を行った。結果としてフルグラ ® を使用した 5品の料理はどれも高評価となった。さらにテキストマイニング法における共起ネットワークの描画より、アイスやパン耳ラスクなどの美味しく簡単な料理は、思考面ではあるが調理への今後の継続性が期待できるが、作業工程に手間がかかる料理では、継続性は期待できない可能性が明らかとなった。
  • ―低塩で野菜豊富な主食・主菜・副菜の揃った「八王子う MICE 弁当」―
    三澤 朱実, 阿部 明恵, 樋口 誉誌子, 山田 正子
    2020 年 60 巻 p. 83-95
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
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    生活習慣病、栄養関連疾患の予防改善には減塩や野菜摂取量の増加が必要であるが、栄養士が献立作成に関与していない外食等ではこの対策が十分とは言い難い。人々の栄養バランスが良い食事摂取を支援することを目的に、低塩で八王子野菜豊富な主食・主菜・副菜の揃った弁当 2 種を大学で開発し、披露報告会で試食とアンケートを行った。弁当は食事バランスガイドの目標量、健康な食事(スマートミール)の基準(エネルギー量、エネルギー産生栄養素バランス、食塩相当量、副菜量)に合致し、栄養学的価値が高いことが立証された。日常食す弁当より薄味とされた一方で、とても美味しい(69.2%)と評価された。食育に繋がる弁当として事業化が望まれ、大学主催のシンポジウム(MICE)からも要望があった。地場産新鮮食材の味・香り、食感を生す献立開発により、低塩で副菜量が多くても美味しく、人々の減塩や野菜増加を導く健康な食事として、MICE 利用の可能性が示された。
  • ―大学生の朝食欠食の理由は実際の「時間が無い」からではない可能性―
    阿部 明恵, 三澤 朱実
    2020 年 60 巻 p. 97-107
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    若年層の食生活の改善は課題の一つであり、朝食の欠食は若い世代で多い。そこで、本研究では、若い世代を中心とした食育の推進の実践を行うために、特に大学生に焦点を当てて、朝食習慣と内容について実態調査を行った。第40回八王子いちょう祭りの学生広場にて出展し、調査内容として、朝食内容は、食事バランスガイドを活用したオリジナルの食育教材を開発し、質問した。同時に、朝食摂取状況、生活習慣を質問した。1週間当たりの朝食回数が0−3回の者と4−7回の者で群分けし、食生活状況を比較解析した。朝食欠食の理由として、主な回答に「食べる時間がない」があげられることが先行研究で明らかとなっているが、今回の調査結果から、大学生の朝食欠食の理由は、物理的な「時間がない」ではない可能性があると考えられた。
  • ―婦人用ニットカーディガンの寸法変化―
    佐々木 麻紀子, 中里 美月
    2020 年 60 巻 p. 109-116
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    寸法変化が生じやすいニット製品を洗濯する場合、洗濯ネットを使用するとどのような変化があるのか、手洗いと洗濯機で 10 回の累積洗濯を行い寸法変化について重点を置き、洗濯ネットの有効性について検討した。その結果洗濯ネットを使用すると寸法変化が抑えられることが確認できた。また洗濯機械力を従来の MA布と WATクロスを用いて検討した結果、累積洗濯を行うことで MA布は隣接する穴がつながってしまう不具合が生じたが WATクロスは小さな値の機械力を測定することが可能であった。
  • 樋口 誉誌子, 山田 正子
    2020 年 60 巻 p. 117-121
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    Spinach is normally prepared by boiling and then immersion in cold water. Commercial frozen spinach, however, is labeled “use as-is.” If commercial frozen spinach has a high oxalic acid content, then there is a risk of greater intake of oxalic acid if it is eaten as-is. The aim of this study was to ascertain the amount of oxalic acid in commercial frozen spinach. Frozen spinach were purchased from three companies (A, B and C). These samples were allowed to natural thawing or thawing in running water. The amount of oxalic acid per 1g of a sample (dry weight) was determined. The amount of oxalic acid when natural thawing in Sample A, B and C were 28.7mg⁄gDW, 32.6mg⁄gDW, 48.2mg⁄gDW, respectively. The amount of oxalic acid when thawed in running water in Sample A, B and C were 17.3mg⁄gDW , 24.6mg⁄gDW, 38.6mg⁄gDW, respectively. All three samples contained more oxalic acid when natural thawing than when thawed in running water, and Sample A and B contained significantly more oxalic acid when natural thawing than when thawed in running water (p<0.01). In this study, it was confirmed that amount of oxalic acid can be reduced by thawing frozen spinach in running water.
  • 中田 範子
    2020 年 60 巻 p. 123-135
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本稿は、保育現場における幼児の空間的環境の関与に関するレビュー論文である。対象とした先行研究を「保育の質の向上との関連」「空間的環境の特性と子どもの行動と0の関連」「幼児の視座から捉えた空間的環境」に分類し、動向を分析した。その結果、保育・幼児教育、環境教育、建築学等、様々な分野にわたっていることが特徴的であり、今後の課題が3点挙げられた。第一に、幼児の空間的環境との関与を連続的に捉え、その連続性を評価するための指標作成が必要である。第二に、空間的環境の特性と幼児の滞留行動を捉えることの有用性を幼児の環境との出会いの偶発性を踏まえて理論化することが求められる。第三に、幼児の視点から空間を捉えることを通して空間の意味や意味化のプロセスを探ることの可能性が期待できる。
  • ―和食化の背景をめぐって―
    石垣 悟
    2020 年 60 巻 p. 137-150
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    「和食」といえば、御飯に汁物とおかず(煮物や焼き物、酢の物など)という一汁三菜の形式をイメージする人は多い。この形式は、江戸時代に江戸の比較的裕福な層だけが口にできた本膳料理を下地とする。近代以降、それが庶民にも普及し、やがて「和食」のイメージを形成するわけだが、その過程については必ずしも具体に明らかにされていない。拙稿では、この過程を「和食化」と呼んで主題化する。和食化は近代以降の日本の食文化を理解する重要な論点となる。拙稿では、滋賀県東近江市政所町のミッソウ祭、石川県能登半島のアエノコト、秋田県男鹿市のナマハゲといった民俗行事を取り上げる。特に神人共食の形で用いられる供物の形式や調理法に注目することで、供物の食文化的側面が日常の食生活に影響を及ぼし、和食化の素地となった可能性を指摘する。また、御膳の普及・衰退、冠婚葬祭の料理といった課題にも言及し、今後の研究進展の足掛かりともする。
  • 岩本 直樹
    2020 年 60 巻 p. 151-157
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    ローゼル萼による2型糖尿病モデルマウスの血糖低下作用を明らかにするために、肝臓での糖質代謝について検討した。まず、ddYマウスとKK-Ayマウスにローゼル萼100mg/kgを4週間毎日経口投与し、それぞれ蒸留水を経口投与した対照群と、血糖値の変化を比較した。その結果、KK-Ayマウスにおいては、ローゼル萼投与4週間後に有意な血糖値上昇抑制作用が見られた。その後、4週間ローゼル萼を投与したddYマウスおよびKK-Ayマウスに対して糖負荷試験を行ったが、KK-Ayマウスでは血糖値上昇を抑制する傾向が見られた。さらにインスリン負荷試験を実施したが、有意な差は認められなかった。また、投与4週間後のKK-Ayマウスの肝グリコーゲン量は有意に増加していた。以上の結果より、ローゼル萼の4週間投与は、KK-Ayマウスの血糖上昇を抑制し、肝臓のグリコーゲン量を増加させる作用を有することが示唆された。
  • ―建築家・中原暢子の茶室に関する研究 1 ―
    深石 圭子
    2020 年 60 巻 p. 159-173
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/03/02
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    建築家中原暢子の茶室設計に対する考え方を明らかにするには、小間・広間・水屋等の構成、及び露地との関連性を明らかにする必要がある。本稿では、その中でも小間を取り上げ、「森邸」茶室三畳台目、自邸「茶室のある家」茶室二畳台目及び「大野邸茶室」茶室三畳台目と各々の本歌との比較を行い、その差異を明らかにすることで中原の小間設計に対する考え方を明らかにする。結果、基本的には、本歌を忠実に再現しようと試みているものの、細部においては大胆な差異がみられた。「森邸」茶室三畳台目では、板畳を設けない代わりに新たに茶道口を追加、自邸「茶室のある家」茶室二畳台目では、照明や空調等の設備的な面を改善し、「大野邸茶室」茶室三畳台目では、床の間脇にある壁面の吹抜きをなくした代わりに、点前座の奥に採光のための下地窓を配置している。以上のことから、亭主としての使い勝手を重視した設計がされていることが明らかになった。
  • ―「和食継承」に着目した科目「栄養教育実習Ⅱ」を通して―
    久保 麻季, 酒井 治子, 會退 友美
    2020 年 60 巻 p. 175-184
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究の目的は、管理栄養士養成課程の学生が描いた「和食でのおもてなし献立」の特徴を明らかにすることである。平成28年度栄養教育実習Ⅱを履修した3年生79人を対象に食事スケッチ法を行った。スケッチから、料理構成、食材や調理法等の計25項目についてコード化し分析した。もてなす対象は家族が最も多かった。食事の構成として、主食・主菜・副菜・汁物がそろった食事をスケッチした者が多く、主食は「白飯」、主菜は「魚料理」、汁物は「味噌汁」が最も多く描かれていた。調理法は主菜では「焼く」、副菜では「煮る」が最も多く、調味料では、主菜では「塩」と「醤油」、副菜では「醤油」が最も多かった。食器に漆器をスケッチした者が52人(68.4%)、食具に箸をスケッチした者が60人(78.9%)という特徴もみられた。今後、管理栄養士養成の学年進行に伴い「和食でのおもてなし献立」への認識の経時的な変化を、他教科等での学習効果を含めて確認していきたい。
  • ―多文化共生社会に必要な言語コミュニケーション能力を養成するプロジェクト―
    森 朋子
    2020 年 60 巻 p. 185-193
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    「やさしい日本語」は、日本において、多様な人々との言語コミュニケーションを可能とする共通言語である。筆者の担当する授業「言語コミュニケーション」では、多文化共生社会に必要な言語コミュニケーション能力を養成するプロジェクトとして、「やさしい日本語」による留学生のための防災案内の作成を行った。その結果、ディスカッションを多用した授業運営により、教室が多文化共生の場となり、「気づきによる学びの実現」と「受講生同士の密な交流の実現」という成果が得られたことが明らかとなった。
  • 杉野 学
    2020 年 60 巻 p. 195-214
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    学校教育における合理的配慮に着目して、関係する法令等や学習指導要領との関連を踏まえながら、通常の学級における発達障害等のある児童生徒への支援のあり方について概説した。また、小学校通常の学級担任を対象に発達障害等の特別な支援を必要とする児童への学習指導上の問題点や支援に関する調査を実施することによって担任の支援状況を把握するとともに、合理的配慮の3観点との関連についても明らかにした。学習指導上の支援は、合理的配慮「教育内容・方法」の「学習上又は生活上の困難を改善・克服するための配慮」、「情緒・コミュニケーション及び教材の配慮」を中心として、障害特性や学習の基盤となる意欲・態度面及び書字指導への支援など、多岐に渡ることが判明される。合理的配慮について教科ごとの配慮点や、特別支援学校の自立活動の指導との関連で、通常の学級における支援のあり方を論考した。
  • ―低利用魚を活用した一汁三菜の御膳販売から得られたこと―
    大富 あき子, 井野 睦美
    2020 年 60 巻 p. 215-222
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    企業は学生が身につけた能力に関心を抱いているが、特に管理栄養士は大学卒業後すぐに専門職としての活躍が期待されるため、管理栄養士養成施設としては実践力、応用力のある学生の教育がより求められている。また第3次食育推進基本計画では食品ロスの削減等、環境にも配慮した食育の必要性を述べている。そこで学内では得られ難い教育効果を期待して、地域のレストラン等と連携し、漁獲しても海上投棄される、もしくは限られた地域でしか流通しない低利用魚を活用した一汁三菜の御膳を販売する実践活動を行った。これによって学生は以下の3点の学びが得られた。第1は未利用魚・低利用魚の活用という環境を考えた食育への理解、第2はコンセプトに沿った献立を作成してお客様に説明し販売することの難しさの理解、そして第3は勉学・就業への意欲の醸成であった。
  • ―散策マップの制作―
    石綱 史子, 会田 宏子, 葉 雨昕
    2020 年 60 巻 p. 223-234
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    町田キャンパスは、多摩丘陵の西部に位置し周辺は緑が豊かで多くの植物がみられる。キャンパス内で見られる植物種の調査は、キャンパス造成時の 1980年代の記録があるが、それ以降の記録は見られない。本研究では、町田キャンパス内でどのような花を観賞できるかを明らかにするため、1年を通して調査を実施した。校舎周辺を対象エリアに設定し、計11回調査を実施した。その結果、96種の植物種の開花が確認された。これらの結果をまとめ、本学学生や来訪者が町田キャンパスの敷地内で生育する植物を身近に感じることができるよう、花が咲く植物の位置を示した散策マップを制作した。また、新たな植物種の植栽や植物名ラベルの増設などの改善案を示した。
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