抄録
鏡視下腱板修復術後の修復腱板の厚みについては,その臨床的意義は明らかではない.本研究は,修復腱板の厚みと筋力回復の関係を明らかにすることを目的とした.2011年4月から2014年3月までに,腱板大・広範囲断裂に対し鏡視下一次修復術を行った54例58肩のうち,術後1年以上経過観察可能であった49例中,対側に腱板断裂を認めなかった28例を対象とした.術後1年のMRIで修復した腱板の連続性がある26例中,腱板の厚みが5mm 以上の15例を厚みあり群,厚みが5mm未満の11例を厚みなし群とし,術前後の健側比の肩筋力を比較した.平均外転・外旋筋力は,術前と比較して両群とも術後有意に回復したが,両群間を比較すると,外旋筋力では厚みなし群が有意に劣っていた.JOAスコアは両群とも術後有意に改善し,両群間に差はなかった.外旋筋力で両群間に差があることから,修復腱板の厚みは術後筋力回復に影響を与える因子の1つと考えられた.