抄録
鏡視下腱板修復術に伴う出血量に影響する因子について検討した.対象は,2013年10月から2015年4月までに鏡視下腱板修復術を施行した65例である.出血量の目安として,術前ヘモグロビン値と術後一週間以内のヘモグロビンの最低値との差を求めた.ヘモグロビン低下量と5つの変数(年齢,BMI,手術時間,断裂サイズ,使用したアンカーの本数)の関係をSpearmanの順位相関係数を用いて評価した.ヘモグロビン低下量は1.8±1.0 g/dlであった.ヘモグロビン低下量と手術時間(p<0.01,r=0.37),アンカーの本数(p<0.01,r=0.30)との間には有意な相関関係を認めた.さらに重回帰分析の結果,ヘモグロビン低下量に対して手術時間が影響している可能性が示唆された.手技を向上し手術時間を短縮することは出血量を減少し低侵襲な手術につながる.