抄録
我々は大きな腱板断裂に対して大腿筋膜パッチ修復を行ってきた.これまで成績向上と低侵襲に向け術式も改良を加えてきたためその臨床成績を評価した.大腿筋膜パッチ修復を行い,術後1年以上の経過観察が可能であった34例34肩で,平均年齢63.9歳,平均経過観察期間は22カ月.観血的に行った観血法(以下O群)10例,鏡視下法(以下A群)9例,内側を鏡視下に行い外側を直視下に縫合した小皮切併用法(以下H群)15例であった.術前後のJOAスコア,手術時間,再断裂率を調査した.JOAスコアは全体で術前平均57.1点から術後平均89.4点に改善した.各群間で有意差はなかった.手術時間はO群192分,A群214分,H群157分であった.再断裂は17.6%(6肩/34肩)で O群1例,A群4例でH群1例であった.H群は臨床成績も良好で,手術時間が短く有用な方法であった.