抄録
夜間痛を有する腱板損傷の臨床像の特徴と術後経過を明らかにする目的で以下の検討を行った.腱板断裂の診断で手術を行った50例51肩を対象とし,夜間痛が続くために手術を行った28肩(A群)と,夜間痛以外の理由で手術を行った23肩(B群)の2群に分けて比較検討した.臨床像の評価は,年齢,性別,利き手側,術中の断裂サイズ,拘縮の有無について検討した.術後経過はJOA スコア,DASH,等運動性内外旋筋力(60°/sec)の健患比を術後3,6,9,12,18,24か月に比較した.平均断裂サイズはA群が有意に小さかった(p<0.0001)が,年齢,性別,利き手側,拘縮の有無は有意差がなかった.術後のJOAスコア(疼痛点数)は,A群が有意に低い点数であった(p<0.0001).DASHはA群が高値で推移し,治療に対する満足度は低かった.術後に疼痛が遷延することより,これまで以上に疼痛対策が必要であると思われた.