抄録
肩甲骨棘窩切痕に好発するparalabral cystは肩甲上神経を圧迫して外旋筋力低下を起こすことがある.paralabral cyst 10例10肩に対し鏡視下嚢胞吸引+関節唇修復術を行い,術後成績と内外旋筋力の変化について検討した.JOA score及びDASH scoreを術前後で比較し,内外旋筋力はBiodex System 3TMを用いて角速度60°/s,180°/sにおける最大トルクの健患比(PTR)で検討した.JOA score及びDASH scoreは術後有意に改善した(p<0.05).筋力は60°/sで術前の外旋筋力に10%程度の低下を認め,術後3カ月で両群とも一旦低下し,内旋は術後9カ月でPTR1.0以上まで回復したが,外旋は術後1年でPTR0.8~0.9程度の回復に留まった.本疾患に対する鏡視下手術の術後成績は良好であったが,外旋筋力の回復は内旋に比べて遅れていた.