肩関節
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治療法
RSA術後に神経障害を呈した症例
金谷 裕司笹沼 秀幸原田 亮斉藤 寿大福島 崇飯島 裕生竹下 克志
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2016 年 40 巻 2 号 p. 697-700

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抄録

 この研究の目的はリバース型人工肩関節置換術(RSA)術後の合併症の一つである神経障害の発生率と上肢長との関係を調べることである.
 対象は2014年4月から2015年4月までにRSAを行い,6か月以上経過観察可能であった17肩である.評価項目は,神経障害の発生数,手術前後での上肢長の変化,Constant score,身長・BMIとした.
 神経障害は6肩で発生したが,全例痺れのみであり,上肢長の平均延長量は19.4±8.6mmであった.これに対し,神経障害を呈しなかった11肩の上肢長の平均延長量は17.7±8.8mmであった.神経障害発生群と,非発生群の2群間において上肢長の延長量を含め,調査項目の有意差はなかった.過去の報告と比較して,自験例におけるRSAの術後神経障害の発生率は高かったが,今回の評価項目の検討では有意差はなかった.特に術後の上肢長の延長量は神経障害発生群の方が非発生群より大きい傾向があったが,有意差は無く,神経障害の発生率に有意な関係は確認できなかった.

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© 2016 日本肩関節学会
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