2016 年 40 巻 2 号 p. 705-710
マッキントッシュ用のフリーソフトであるOsirix®及び実質上フリーのCADソフトにて3Dプリンターで実体模型,カスタムメイドガイドを作成し,反転型人工肩関節置換(以下RSA)の関節窩におけるscapular notching,肩甲上神経損傷などの合併症に対して Patient Specific Instrumentation(以下PSI)として応用したので報告する.CTデータをOsiriXに読み込み,STLファイルとして3Dプリンターサービスへ送信し,肩関節窩の実体模型を作成した.また,CADソフトなどを用いて,関節窩のカスタムメイドガイドを作成し,術前計画を行い,術中にベースプレートの設置に応用し,上記合併症を回避可能であった.プリンターサービス及びフリーソフトにより術前計画を立て,術中に実際の模型と比べることで合併症を回避が可能と考える.OsiriX®及びフリーソフトで作成した実体模型及びカスタムメイドガイドをRSAに対してPSIとして応用した.