抄録
投球時に肩肘痛を認め,投球ができなくなり病院に受診する野球選手は絶えない.どのようなサインや所見が,現在の投球時の肩肘痛と関連しているかはあきらかではない.本研究では,事前アンケートをもちいて現在の肩痛と肩関連ストレステスト,現在の肘痛と肘関連ストレステストとの関連性を検討した.対象はメディカルチェックに参加した高校野球選手1073名であった.Neer,Hawkinsテスト,HERT陽性選手に対する肩痛のオッズ比は8.3(95%CI: 4.8-14.1),5.5 (3.47-8.6),11.2 (7.46-16.9)であった.肘外反ストレステスト,肘過伸展ストレステストに対する肘痛のオッズ比は6.7 (4.66-9.74),9.5 (6.0-14.9)であった.
高校生野球選手に生じる肩肘痛によって投球が不能になることがある.本研究では,特にHERT,過伸展ストレステストが現在の肩肘痛である危険性が高かった.