肩関節
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診察 • 診断
棘下筋萎縮を伴う後上方腱板断裂肩における小円筋の評価法
菊川 憲志井手 淳二
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2017 年 41 巻 2 号 p. 380-383

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抄録
 実際の臨床の場において,小円筋を簡便に評価する方法は少ない.Walchらは肩外旋筋の評価としてhornblower's sign,dropping signの有効性を報告した.本研究の目的は,後上方腱板断裂肩における小円筋の評価法として,hornblower's sign,dropping signの有効性を検討することである.対象は棘下筋萎縮を伴う後上方型腱板断裂と診断された36肩(男性24肩,女性12肩,平均年齢71.5歳(56-82歳))である.先行研究に基づきMRI斜位矢状断像を用いて,36肩すべて棘下筋萎縮を確認し,小円筋肥大群(A群,18肩),小円筋正常群(B群,10肩),小円筋機能不全(筋萎縮・腱断裂・高度脂肪変性)群(C群,8肩)に分類した.各群に対してhornblower's sign,dropping signを施行し,その陽性率を検討した.Hornblower's signはA群1肩(5.6%),B群4肩(40%),C群8肩(100%),dropping signはA群0肩(0%),B群5肩(50%),C群8肩(100%)で陽性であった.棘下筋萎縮を伴う後上方腱板断裂肩において,hornblower's sign,dropping signは残存する小円筋の評価に有効であった.
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© 2017 日本肩関節学会
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