抄録
糖尿病が肩関節拘縮に対する鏡視下肩関節包解離術の術後成績に影響するかの検証を行った.対象は肩関節拘縮に対して鏡視下全周性肩関節包解離術を施行し術後1年以上経過した107肩,平均年齢57.7歳,平均経過観察期間24.8ヵ月.DM-群は81肩,DM +群は26肩.両群で術前,術後3ヵ月,術後6ヵ月,最終観察時の可動域・JOA score を検討した.DM-群の外旋は術後3ヵ月まで,外転・内旋は最終観察時まで有意に高値を示した.DM +群の外転・外旋・内旋のいずれも術前に比し術後3ヵ月で有意に高値を示したが,以後の各評価時期の間では有意差を認めなかった.内旋は術直後以降のすべての観察時で有意差を認めなかった.DM +群はDM-群より外転・外旋・内旋のいずれも術後3ヵ月以降の可動域の回復が劣り,それが最終成績のわずかな低下につながっていた.