抄録
【目的】リバース型人工肩関節置換術(RSA)の術後挙上に術前三角筋の横断面積と脂肪浸潤が与える影響を調査,検討した.
【対象および方法】当院で施行したRSA症例で術後1年の経過観察をした6例(男性4例,女性2例,平均年齢78.7歳)に対して,術前MRI T2強調像による三角筋の横断面積並びに脂肪浸潤を評価した.MRI計測は横断像にて上腕骨頭が最大になるスライスを選択し,Goutallier分類に準じて三角筋脂肪浸潤指数を算出した.また三角筋横断面積を骨頭面積で除した値を三角筋面積指数とした.
【結果】三角筋面積指数1以下或いは脂肪浸潤指数1以上の症例は術後屈曲100度以下であった.三角筋面積指数と術後屈曲角度は正の相関(係数0.8676)を示し,三角筋脂肪浸潤指数と術後屈曲角度は負の相関(係数-0.9432)を示した.
【結論】今回の結果から,術前の三角筋のサイズと脂肪浸潤がRSA後挙上に大きく関わることが示唆された.