抄録
関節窩へのエンゲージの有無に関わらず中等度以上のHill-Sachs病変を有する症例に対しremplissage法を行った手術成績を報告する.対象は術後1年以上経過観察が可能であった40例40肩.コリジョンスポーツ群(CO群)20肩とコリジョン以外群(EC群)20肩に分け治療成績の評価をJSS-SIS,UCLA score,再発率,復帰状況・術後可動域,apprehension testで行った.各スコアとも有意な改善を認め,術後可動域患健側差は,屈曲・下垂位外旋角度ともわずかであった.スポーツ復帰は完全復帰が36肩(90%),不完全復帰1肩であった.再発は3肩(7.5%)でありCO群2肩,EC群1肩に認めた.再発例は造影MRIにてremplissage縫合部で腱板損傷を認めた.Remplissage法でも一定の再発は起き,再発時に腱板損傷が生じる本術式は適応には慎重な姿勢が必要と考える.