肩関節
Online ISSN : 1881-6363
Print ISSN : 0910-4461
ISSN-L : 0910-4461
筋腱疾患
一次修復不能な広範囲腱板断裂に対する上腕二頭筋長頭腱による
上方関節包再建術を併用した鏡視下腱板部分修復術
二階堂 亮平
著者情報
ジャーナル 認証あり

2017 年 41 巻 3 号 p. 773-777

詳細
抄録
 一次修復不能な広範囲腱板断裂に対して上腕二頭筋長頭腱(以下LHB)による上方関節包再建術を併用した鏡視下腱板部分修復術の治療成績を評価した.対象は術後1年以上の経過観察が可能であった8例8肩で,男性4例,女性4例であった.手術時平均年齢は71.5歳で,平均罹病期間13.5ヶ月であった.3肩に外傷歴を認め,4肩に偽性麻痺を認めた.肩甲下筋,棘上筋,棘下筋腱の3腱断裂が6肩で,棘上筋,棘下筋腱の2腱断裂が2肩であった.術式はLHBをスーチャーアンカー1個にて大結節前方部に固定した.その後に断裂腱板を部分修復した.平均JOAスコアは術前52.7点から術後89.3点に有意に改善した.1肩で偽性麻痺が残存した.LHBを有茎で大結節に縫着することにより,上方関節包再建術の効果を獲得し,また肩甲下筋腱と棘下筋腱の部分修復によるforce coupleを獲得できたことで良好な臨床成績を得たと考えた.本術式は65歳以上で肉体労働を必要とせず,LHBが残存している症例には有用な方法であると考えた.
著者関連情報
© 2017 日本肩関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top