肩関節
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治療法
リバース型人工肩関節置換術におけるMPR解析を用いたベースプレート及びスクリュー設置状態の検討
飯尾 亮介平川 義弘間中 智哉伊藤 陽一市川 耕一松田 淑伸清水 勇人中澤 克優山下 竜一中村 博亮
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2019 年 43 巻 2 号 p. 630-633

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抄録

 本研究の目的はリバース型人工肩関節置換術(Reverse shoulder arthroplasty:以下RSA)術後CTをMulti-planer reconstruction解析(以下MPR解析)することにより理想的なスクリュー長を検討することである.対象はRSAを施行し術後CTでMPR解析が可能であった19例19肩で,使用機種は全例Aequalis Ascend FlexTM(Wright Medical Inc, Memphis, USA)であった.術後CTを用いてベースプレートの設置位置とセンターペグ及びスクリュー挿入方向に存在する骨長をMPR解析する事により評価した.ベースプレートのセンターペグ方向への骨長はベースプレートから体側の骨皮質まで平均26.3mmであり,ベースプレート固定に用いた上方スクリュー方向,前方スクリュー方向,下方スクリュー方向,後方スクリュー方向への平均骨長はベースプレートから骨皮質までそれぞれ16.7mm,17.3mm,25.5mm,17.6mmであった.ベースプレート周囲には肩甲上神経が走行しており,骨長を大きく上回るスクリューは神経損傷を生じる可能性があり,最適なスクリュー長を決定する必要がある.

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© 2019 日本肩関節学会
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