2020 年 44 巻 2 号 p. 409-412
リバース型人工肩関節置換術(以下,RSA)術後1年の臨床成績及び周術期合併症発生率を年代別に比較した.対象はRSAを施行した122肩である.術前,術後1年に肩関節自動可動域,Constant score,VASを評価した.手術時年齢を80歳未満群(以下,U群)85肩,80歳以上群(以下,O群)37肩の2群に分けて比較検討した.両群ともに術前と比較して術後1年で,屈曲,外転,Constant score,VASの有意な改善がみられた.術前から術後1年での臨床成績の改善値は,屈曲,外転,下垂位外旋,Constant score,VASでは両群に有意差を認めなかったが,結帯に関してはU群が有意に低下していた.周術期合併症発生率はU群で16.5%,O群で8.1%であった.術後1年の臨床成績の改善値は,結帯を除いて両群に有意差はなく,周術期合併症発生率も両群に有意差を認めなかった.