抄録
血清C反応性タンパク質(CRP)は全身性炎症反応の重要なパラメータであり,術後感染症の指標として広く使用されている.人工膝関節置換術(TKA)や人工股関節置換術(THA)の正常経過における術後の血清CRP値に関しての報告は多いが,リバース型人工肩関節置換術(RSA)についての報告は少ない.本研究の目的はRSA術後早期における正常経過の血清CRP値の推移を明らかにすることである.当院で行った初回RSAを施行した242人253肩の術前,術後3,7,14日の血清CRP値を後ろ向きに検討した.血清CRP値はRSA術後3日でピークに達し,その後漸減し,術後14日では正常化する傾向があった.これはTKAやTHAを含む既存の研究と同様の傾向であった.またbody mass index(BMI)> 30kg/m2の肥満がある場合,術後の血清CRP値の改善が遷延したが,年齢,性別,手術時間,出血量,術前診断,腱移行の有無,骨移植の有無には依存しなかった.